大西のマーケティング道場

 工務店のホームページに必要なもの 「工務店にSEO対策は必要か?」 

 oonshi

 

工務店さん向けのホームページセミナーなどでお話しさせて頂くと、
どの会場でも

「【●●県 新築】などのキーワードで引っかかるように
するにはどうすればいいですか?」

という質問を受けます。

このように、

「●●市 木造」とか

「▲▲工法 施工店」といった【キーワード】で

御社のホームページを見つけてもらいやすくするテクニックを
「SEO対策(検索エンジン最適化)」と言います。

多くの消費者は、インターネットで調べものをする際にYahoo!や
Googleといった検索サイトを利用します。

これらの検索サイトで上位表示させると、アクセス数が伸びる!
ということで、様々な「SEO対策」が次々と産み出されています。

工務店業界の皆さんの関心も非常に高いようです。

 

 

・・・ところが。

「バリカン大西、正気か??」と思われるかもしれませんが、

私たちツタエルでは、

工務店には、SEO対策は大して重要ではない。
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と考えています。

 

もちろんSEO対策はできているに越したことはありません。

御社のことを知らないお客様が御社のホームページを訪問する
ためには、検索サイトで引っかかる以外に方法がないからです。

しかし、SEO対策ばかりに一生懸命になっていても、
【受注の数】は思ったほど伸びません。

なぜなら、

御社で家を建てる多くのお客さんは、

≪キーワードで検索していない≫
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
からなんです。

 

 ================================
■真剣なお客さんはどうやって御社のホームページを見つけているか?
 ================================

ホームページ関連の本を読んだり、
セミナーを聞きに行ったりすると、

「多くの消費者は、御社の名前も存在も知らない。」

      ↓

「だから、キーワードで見つけてもらわないといけない。」

      ↓

「そのためには、SEO対策が重要だ。」

という話がメインになります。

これは間違いではありません。

「御社の存在自体を知らないお客さん」に
ホームページに訪問してもらうためには
SEO対策は大切です。

 

・・・ところが。

受注が伸びている工務店さんのホームページの
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「アクセス解析」を見ると、

これらの常識が当てはまらないことがよく分かります。

 

 
受注が伸びている弊社のクライアントさんの
アクセス解析の結果を見てください。

受注につながるお客さんが、どうやってホームページに
訪れたのかが分かります。

≪検索キーワード≫

■S工務店さん(注文住宅:年間150棟)

◎1.会社名(48.7%)
 2.お気に入りからの再訪問(20.6%)
 3.各種キーワード(15.8%)
 4.その他(14.9%)

■Sホームさん(注文住宅:年間25棟)

◎1.会社名(40.7%)
 2.お気に入りからの再訪問(26.3%)
 3.各種キーワード(18.9%)
 4.その他(14.1%)

注目すべきは◎部分です。

いずれも、どんなキーワードでホームページに訪れたか?を表すデータですが、

なんと1位は「直接名前を打ち込んで」訪問しています。

 

つまり、もう御社のことを知っている状態で訪れているんですね。

ツタエルではこれを「指名検索」と呼んでいます。

 

一方、御社のことを知らない人が

「▲▲市 リフォーム」

などのキーワードで御社のホームページを訪れることを
「キーワード検索」と呼びます。

 

この「キーワード検索」。

ライバル他社も同じようなキーワードで表示されるため、

そこからお客さんの【比較検討】が始まります。

 

どんなに御社のホームページにいいことが書いてあっても、
他社との競争を勝ち抜いてじっくり読んでもらわないことには
お客さんに届かないことになります。

このように、競争相手が多くなる「キーワード検索」。

SEOに費用をかけて上位表示させることに躍起になるよりも、
先に会社名を知ってもらった上で検索してもらった方が
アクセスも伸びるし、受注にもつながりやすいのです。

これが、ツタエルが「SEO対策をあまり重要視していない」理由です。

 

=================================
■「指名検索」を増やすには?
=================================

ではどうやって御社の名前を知ってもらって、
ホームページに訪問してもらうのか?

実は、意外なところに答えに行き着きます。

 

それは、ホームページ以外で、

「なんだか面白い会社がある」と思ってもらうこと。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

今元気な弊社のクライアントさんはこの活動にとても力を入れています。

 

例えば、栃木の丸和住宅さん。

地域密着の工務店だから、「地域の人が喜ぶイベント」をやろう!

とうことで、地元のサッカーチームのスポンサーとなり、
試合への動員を募りつつ、自社の宣伝もする「住宅博覧会」を
開催されました。

丸和住宅さんのイベントレポート
http://www.maruwa-net.jp/top.php?ID=1967&cID=23

岡田のブログ
http://www.2tael.co.jp/blog/okada.php?ID=1940

動員はなんと1588名!

これだけの人に、「キーワード検索」でホームページに
訪れてもらおうとすると大変ですが、イベントの存在を知った
人や、イベントに参加した人が丸和住宅さんのホームページを
訪れるのははるかに簡単で効率的です。

 

他の工務店さんも、

・地域向けの感謝祭をやったり、
・現場看板を工夫したり、
・情報誌を作って近隣にポスティングしたりと、

まずは「生身の人間」に名前を覚えてもらう活動を
地道にされてます。

※細かい活動内容は、このメルマガ等でお伝えしていきます。

 

その結果、「冷やかし」ではなく、
「すでにファンになりかけている」お客さまからの
ホームページ訪問が増え、
結果として受注につながっているという好循環が起こっています。

 

 
繰り返しになりますが、SEO対策はムダではありません。
上位に表示される方がいいに決まってます。

ただ、他社と比較されやすいSEO対策に100万円使うなら、

「面白い会社があるから見てみよう」
と思ってもらうイベントや情報誌などに100万円使った方が
受注につながりやすい、ということなんです。

弊社にSEO対策のご相談に来られる工務店さんの多くは、
「SEO対策そのもの」が目的になっていて、その後の受注
への流れが曖昧になっていることが多いのですが、

「ホームページは集客・受注の流れの一部なんだ」

と考え直すことで、まだまだやれることはたくさんあります。

 

まずは、会社の名前を覚えてもらうこと。

そのために、

・建築現場で持って帰ってもらえるような情報誌を作る。

・住宅のイベントだけじゃなく、地域向けのイベントを開催する。

・地域の活動に熱心に参加する。

 
デジタルなホームページを活用するために、
昔ながらのアナログな活動をする。

これが、
「人」が関わり、「人」が建て、「人」が住む建築業界の

ホームページを活かす最善の方法だと考えています。

             (バリ完)